妖怪覺書

妖怪雲根志

石にまつわる怪談奇談、石の妖怪を集め記す。(2004-05-11)
●おうむ岩
三重県志摩郡磯部町恵利原和合山にある。
「聞き場」に立つと、離れた「語り場」の話し声がおうむ岩にこだまし、岩が話しているかのように聞こえるという。
●ぶんぶん岩
島根県にある。
昔ここを通ると、「去年も十九、今年も十九、ぶうん、ぶうん」と唄をうたいながら糸車をまわす音が聞こえたという。
●唸り石
愛知県西春日井郡師勝町にある。
夜、ここを通る人がいると、唸り声を出して人を驚かしたという。
●河童石
河童にまつわる伝説の残る石。
●夜泣き石
各地にある。
夜、悲しい泣き声をだすという。
●こそこそ岩
昔、岡山県加茂川町にあった。
幅5尺くらいの岩で、夜そこを通ると「こそこそ」と物音がしたという。
●物岩
新潟県西頚城郡の旧小滝村にある。
山岸七兵衛という男を恨めしく思っていた者が、あるとき管狐を使って殺そうと七兵衛をさそい出した。 そのとき七兵衛がこの岩のそばを通ると、「行くと殺されるぞ」と声がして命びろいをした。 それからこの岩を物岩というようになったという。
●しゃくし岩
岡山県にある。
夜中にこの岩のそばを通ると、「味噌をくれ」といって岩が杓子を突き出したという。
●雑談岩
長野県長野市にある。
母袋山に二つの大岩があった。あるとき、人が草刈りに行くと、どこからか話し声した。 話し声に耳をすませると内容はわからないものの、その声は二つの岩から聞こえていたという。
●呼ばわり石
人の話に返事をするという。 また、静岡県駿東郡鷹根村にあったものは、村人に洪水を知らせたという。
●呼岩
広島県安芸津町岩伏山にある。
岩に向かって呼びかけると答えるような声が聞こえるという。
●鸚鵡石
人の声を真似、同じことを繰り返して言うという。 また、歌や音楽の音も真似て繰り返すという。
●囀り石
群馬県吾妻郡にある。
人語を発し、人にいろいろなことを喋ったが、あるとき石の角を切り落とされてからはしゃべらなくなったという。
●化け石
岩手県紫波郡紫波町大字遠山にあった。
ある夜、杣人がこのあたりを通りかかると、化け石はごろんごろんと追い掛けてきたという。 また他の杣人が通ると、ごうごうと風の音を立てた。 その杣人は持っていた斧で切りつけると、翌朝、切り口から血を流していたという。
●盲女岩(ごぜ岩)
長野県北安曇郡八坂村にある巨大な岩。
昔、この岩の下に盲女が3人いて、天気のよい日には岩の頂上の平らなところに出て三味線をひいては楽しんでいた。 ある日3人で喧嘩をはじめて、ついに3人もろとも岩から落ちて死んでしまった。 それからというもの、天気の変わり目にこの岩の付近へ行くと三味線の音が聞こえるという。
●畳石
長野県北安曇郡八坂村にある。
落城する時、城中の畳をとって投げたのが石になったという。
●蒟蒻岩
東京都青梅市にある大石。
普段は普通の石だが、夜中の丑満時になると蒟蒻のようにブヨブヨになってワラでもすっと通すことができるという。
●潮見の石
東京都品川区東海寺にあった。
満潮時には水が溢れ、干潮時には涸れるという石の水鉢。雲根志にある、潮石とおなじ。
●天狗の置石
神奈川県建長寺半僧坊にある。
半僧坊に通じる道の途中にある石鳥居の貫の上に置かれたれた小石。 これは、天狗が置いていく石だという。 一年の終わりにすべて取り除くが、また一年経つと置かれているという。 量もその年によりちがい、また、赤い石と黒い石が置かれた年(その次の年か?)は良くないことがおこるという。
●消災石
山口県鹿野漢陽寺にある。
漢陽寺開山の明機禅師は31歳で唐に渡り杭州の径山寺で学んだ人物。 径山寺が火事だと知った明機和尚がこの石に水をかけると、径山寺の火事が鎮火したという伝説が残る石。
●オッパショ石
徳島県二軒屋町端にある。
元は名のある力士の墓だったが、2〜3ヶ月もすると「オッパショ、オッパショ」と声をだすようになった。 あるとき、男が通りかかったときも「オッパショ、オッパショ」と言った。 「そんなに負ぶってほしいなら負ぶってやる」と、気丈な男はその石を背にして歩きだした。 思ったより軽いのでこれならどこまでも行けると思うと、一歩ごとにその石は重くなった。 これはまずい。と、いきなり投げ捨てるとその石は二つに割れた。それからというもの「オッパショ」といわなくなったという。
●オマン岩
香川県琴南町美合にある。
この岩の所に来ると「オマンノハハでござります」と言って老婆の妖怪が出てくるという。
●巫女石
栃木県中禅寺湖にある。
昔、巫女が「神に仕える身であれば山に登っても許される」と思い、中禅寺に登った。 しかし湖畔に出ると、身がすくみそのまま石になってしまったという。
●牛石
福島県二本松市本町谷にある。
霧ヶ城築城の際に生贄として埋めた2頭の赤牛(神牛といわれていた)が、石と化したという伝説が残る石。 このためか、霧ヶ城は絶対落城しないと築城の時から言われていたという。
●祟り石
静岡県三島市三嶋大社にある。
もとは東海道にあって、交通整理のために置かれていた。 これをどかそうとすると災いが重なり、いつしか祟り石と呼ばれるようになったという。
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